民俗学のまなざしと麦の座標/野本寛一
民俗学のまなざしと麦の座標 野本寛一(『麦の記憶』著者) ビール麦や、健康食品・地域興こしの素材とされるモチ麦、農協がかかわる一部の小麦栽培などを除いて、この国の風景の中から主食としての麦栽培にかかわる種々の営みや耕地に...
民俗学のまなざしと麦の座標 野本寛一(『麦の記憶』著者) ビール麦や、健康食品・地域興こしの素材とされるモチ麦、農協がかかわる一部の小麦栽培などを除いて、この国の風景の中から主食としての麦栽培にかかわる種々の営みや耕地に...
〈接続する文芸学〉のこと 中村三春(『接続する文芸学』著者) この本で主に取り上げた3人の作家の作品との出会いは、それぞれ出会いのタイプが異なっている。村上春樹は、初期作品からずっと発表されるたびに読んでいた。最初は、...
変わるもの、そして変わらないもの 西座理恵(『「面」と民間伝承』著者) 本書は「面」と関わる民間伝承(昔話、伝説など)について記しており、博士論文を元に執筆しました。長女の出産後に大学院を満期退学したため、学位を取得す...
「ヨソ者」の利点 桐村英一郎(『木地屋と鍛冶屋』著者) 新聞社を定年退職後、生まれ育った東京を離れ、奈良県明日香村で六年ほど暮らしたのち、三重県熊野市波田須町に移り住みました。大都会に出るのに時間がかかるけれど、それが...
電話の声による繋がり 黒田翔大(『電話と文学』著者) 私は電話で通話をする機会がそれほど多くない。スマホやケータイを使うとしても、通話ではなく、メールやインターネット検索などがほとんどである。電話は本来的に声によって繋...
昭和11年、安家の夏 岡惠介(『[増補改訂版]山棲みの生き方』著者) 私は昭和61年、筑波大学環境科学研究科の研究生をやめて北上山地の奥地山村・安家(あっか)に移り住み、岩泉町の教育委員会の仕事をしながらフィールドワー...
フィールドワークの極意 越智郁乃(『グローバリゼーションとつながりの人類学』編者) フィールドワーク(英:Fieldwork)とは、研究者が現地で行う実地調査のことを意味する。文化人類学以外にも、地質学や動物学、植物学...
父の教え 津波高志(『沖縄の空手』著者) 「あとがき」で書いたとおり、高等学校の頃に父から空手を教わった。自宅庭の、父手作りの巻藁で、突き、蹴りなどの基本的な修練法から手ほどきして貰ったのである。私が空手に関心を抱いた...
たおやかで美しく、そして猛々しい女神達 福寛美(『火山と竹の女神』著者) 「海人考」 筆者は琉球王国の神歌(おもろ)を集成した『おもろさうし』を研究しています。おもろには、ヤコウガイの貝匙が謡われています。ヤコウガイは大...
更生計画書のむらを歩く──ことばの裏表 和田健(『経済更生運動と民俗』著者) むらの息づかいが感じられる更生計画書 昭和恐慌ののち日本全国の農山漁村を襲った不況から立て直しを計ることを目的にとした国家施策に、農山漁村経済...